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* 技術レポート *

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 第1回 クラウド・コンピューティングとは? 【3/3】


 サーバなどのハード、回線などのインフラ整備が不要、開発ツールなどの充実による開発期間の短縮、複数台の仮想PCによる処理時間の短縮、時間貸しで処理が動いていない時間は料金がかからない、また無料で利用できるサービスが数多くあるなど、ハードやインフラをシェアすることで大幅なコスト削減を可能にしていることが『クラウド・コンピューティング』の最大のメリットであると考えます。

 では、デメリットはないのでしょうか、米国の情報誌等ではクラウド・コンピューティングはセキュリティ上のリスクをはらんでいると懸念されており、サービス利用の前に問題となりそうな点を洗い直す必要があると警告されているそうです。
 では具体的なリスクとは、どのようなものでしょうか。次のようなリスクが懸念されています。

 1つめは特権ユーザーによるアクセスで、外部委託されたサービスは、企業のIT部門が社内プログラムに対して行使する「物理的管理」「論理的管理」「人的管理」の影響を受けません。そのため、社外で処理された機密性の高いデータは最初からリスクを含有していることになります。
 2つめはデータの保管場所、多くの場合、データがホスティングされる正確な場所は顧客にはわかりません。実際、どの国にデータが保管されているのかすら見当もつきません。
 3つめはデータの復旧で、クラウド・ベンダーが、たとえデータの保管場所を明らかにしないとしても、災害が起こった際に顧客のデータおよびサービスがどうなるのかは開示されているべきで、「データおよびアプリケーション・インフラのレプリケーション(複製)を行っていないサービスの場合、大規模災害時に顧客が致命的なダメージを被る」可能性があります。
 4つめは長期に渡るサービスの継続性で、クラウド環境を提供しているベンダーが倒産やサービスの停止を余儀なくされた場合、データの回収ができるか?

 上記で紹介したようなリスクを抱えているものの、リスクを払拭するサポートを提供するベンダーも数多く出てきています。
 デメリットやリスクを踏まえた上で適切なベンダーを利用すれば、デメリットよりもメリットが多く、大企業でしか持てなかった自社サーバやインフラなどの壁がなくなり、アイデアと提案力さえあれば、お客様に満足頂けるシステムを構築できる可能性があり、大きなビジネスチャンスに繋がる素晴らしいサービスだと考えられます。


 次回は、大手の企業も次々と導入を表明している「クラウド・コンピューティング」についてのレポートします。

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